校長 その日その日
Principal Day by day
Principal Day by day
2023/02/09
8日(水)、高校部1・2年生による「合唱祭」は、手前味噌ですが本当に素晴らしい会となりました。
1学年大会12クラス、2学年大会10クラス。審査には音楽科教員および、外部の特別審査員をお招きしたほか、私も審査に加わらせていただきました。
開会前の、レイボックホールの静粛がもたらす緊張感、そして1番目のクラス。
いきなり、“そのクラスでしか奏でられない響き”が、これでもか!というほど聴く側の胸に「刺さって」きます。
あっという間の1時間半でした。
「いろいろな合唱コンクールを審査していますが、皆さんは限られた練習時間にもかかわらず、高い技術や表現に幅をもてているのに驚き、感動しました。“感動点”はどのクラスも高いです」(特別審査員のI先生:東京芸術大学)
「今日は泣くまいと思ったんですが……審査そっちのけで、心の中で頑張れっ!て、我が子のように思えて……ごめんなさい」(本校音楽科・K教諭)
この行事の意義は、演奏の上手下手を競う以上に、合唱を通じて、仲間と心を開き合う、心を合わせることにあると思っています。
私たちは、人間です。
「顔を見せて言葉を交わす」という人間本来のコミュニケーションが希薄なまま、彼らに大人になってほしくないと、3年間ずっと危惧してきました。
それだけにこの行事が行えただけでも、生徒たちに、全てに感謝したい気持ちでいっぱいです。
これをご覧になっている皆さんには「こんなに素晴らしい生徒たちを、どうか見てください!」と言わずにはいられません。親●●ならぬ教師●●とでもいうのでしょうか。
ーーーーーーーーーーーー
(一方で)
中には「歌は好きじゃない。早く終わればいいのに」「自分なんかいないほうが…」という生徒もいたかもしれない。
でもたぶん君がいなかったら、クラスのハーモニーはもっと物足りない響きだっただろう。金賞だの銀賞だのは、ただの結果。
君のクラスの歌は、君がいたことで、君たちのクラスにしかなしえない「表現」だった、それだけでじゅうぶん “金賞” じゃないか。
要らない声など、ないんだよ――
――審査しながら、誰によびかけるでもなく、実は胸の中で思っていたことです。