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2023/11/16

秩父路に ”くろがねの馬” を追う――鉄道研究同好会

14日(火)埼玉県民の日、鉄道研究同好会はフィールドワークとして、秩父鉄道を探訪しました。往路は熊谷駅から通常の電車で終点の三峰口まで行き、復路で蒸気機関車に乗ろうというプランです(顧問D教諭とともに校長同行)。

 

↓ 熊谷駅から1時間、まず上長瀞駅で途中下車。岩畳いわだたみでも有名ですが、ここには県内きっての写真の名所が

↓ 徒歩5分で荒川の河畔。後方が写真でも有名な「荒川橋梁」です

↓ 空と川面・色づき始めの紅葉・列車の3拍子。周りにも大勢のカメラを構える人がいました

↓ 鉄橋を支えるレンガ橋脚は1914年竣工、つまり第一次世界大戦を知っている!暴れ川の激流に1世紀以上、耐えてきました

↓ 再び車上の人となり1時間、終点の三峰口駅へ。ここでも大勢の人が下車しました

↓ 人々の目当ては、始発となる蒸気機関車。当駅の「転車台」で向きを変えるのです

いよいよここから熊谷へ向けて乗車……といきたかったのですが、ハプニング(駅前の食堂が満員でお昼を食べ損ねる)のため、蒸気機関車より先の電車で秩父市内の駅に戻り、お昼を食べて後から来る蒸気機関車を捕まえることに…。

↓ 2時過ぎ、無事捕まえて乗車できました。機関車は駅で止まるごとに人だかりです。ヘッドマークはこの日特別の「埼玉県民の日」号

↓ C58型363号機は1944(昭和19)年製。来年は傘寿

↓ 秩父から約2時間。日も傾いた4時過ぎ、ようやく熊谷駅に帰還

↓ 力強い動輪。石炭の匂いを漂わせ、蒸気を吐き出す様はもはや生き物です

↓ 機関士さんたちと。真ん中の機関士さんは、この機関車が以前保存されていた小学校に通っていて、「この機関車を操縦するんだ」と言っていたら、本当に実現してしまったのだそうです(周りにいた方の談)

生徒たちは、秩父山塊に溶け込む鉄道とその力強さに、喜々としながらシャッターを切っていました。ハプニングもありましたが、日ごろ通学で使う鉄道とは全く違うスピード、時間観も新鮮だったのではないでしょうか。

 

蒸気機関車に乗っていて不思議なのは、車窓の流れ方に少しもじれったさを感じないことです。

時間に追われる私たちに問いかけるものがあり、人間の生理的感覚に近いものがある(列車に乗っていて始終、小刻みに前後に揺れる)、だから人々は魅了されるのかもしれません。

ぜひ皆さんも小さな旅を体験されてはいかがでしょう。(校長)