校長 その日その日
Principal Day by day
Principal Day by day
2024/03/09
9日(土)午前、「小学4・5年生対象中学説明会」を実施し、500名を超える受験生・保護者様の参加があり、開会前から制服・教材・学校生活等についての質問など、この時期としては異例の熱気を感じました。
今日の主役は何といっても高2・Yさんのプレゼンです。
これまで数々の校内外のプレゼンで活躍してきたYさん。最近では国連主催「高校生の主張コンクール」にも埼玉県代表として参加しています。
彼女の中学時代からの研究テーマ:ジェンダーや貧困格差問題について、そのステージは今や海外にまで広がりました。
今日は「子どもに希望を持たせることは無責任なのか?」という挑戦的なプレゼン題。
↓ 冒頭「受験生の皆さん、皆さんの夢はもう決まっていますか?」聞き手を引き込みます
「高1のとき、フィリピンにボランティア活動に行って知った現実。私になついてきたストリートチルドレンの女の子は『警察官になりたい』と。でもそれはかなわない夢なのです」
「なぜなら警察官になるには大学卒が必要。でも彼女は無戸籍。大学へは進学できない」
「世界には夢や希望をもったところで実現できない国もある。それなら、私が少しでもそういう現実を動かしたい」「NPOの協力を得て、昨年暮れにカード制作をスタートさせました。現地の人の収入になるように」
「皆さん、中学受験という人生の選択ができることが、当たり前ではないということを知ってほしい」「私は今、高校の教師になろうと思っています」
――彼女の登壇をもって、説明会は終了したようなものです。大宮開成は彼女のような生徒が育つ場所だ、と理解していただければ十分なので…
…とはいっても校長からは、本校の「次なる20年にむけての取組み」※そして「これからも変わらない取組み」、それぞれを対比的にお話ししました。
※2025(令和7)年で20周年のため新体制を策定中
ノブレス・オブリージュ――しかるべき立場の人間には、しかるべき社会責任がある――という言葉がありますね。
大宮開成中学が20年となろうというときに、Yさんのような生徒が育っていることは大変感慨深いです。本校の一教育機関としての社会責任といっても過言ではなく、これからもそうありたいものです。
令和7年度にむけ、本校の次なる20年をともに創ってくださる受験生、ご家庭をぜひお迎えしたいと考えております。