校長 その日その日
Principal Day by day
Principal Day by day
2024/11/19
19日(火)、高校部父母の会さんが、常任理事会後に独自の研修会を開催し、私も参加させていただきました。
今回は都留文科大学・堤 英俊先生による『大学入学後の学びとキャリアについて』の講演です。
↓ ご専門は教育学、とくに特別支援教育について研究・実践していらっしゃいます
都留文科大学のほか、東京大学・早稲田大学・放送大学でも教鞭を執られ、また文科省のアドバイザーもお務めの多忙な堤先生。
先生は教育学を学ぶうち「実践の場をもちたい」思いが強くなり、たまたま求人のあった学校が特別支援学校だったこともあって、この道の研究に入られたそうです。
「海外と違い、日本は(支援学級と通常学級との)分離型が標準」「現実的に、融合型の難しさを自分も勤めてきたから分かっているが、少しでも融合する学校のすがたを目指したい」。
実際、先生は現在の勤務校で、知的障害者と一般の方々がスポーツや探究学習を通じて交流できる催し※を開いており、意欲的な取り組みとして内外から注目を浴びています。
(※外部リンク:都留文科大学・クロスボーダープロジェクト)
お話の後半は、いまどきの大学生について。悪口ではなく同情を込めて、
「大学生は本当に忙しい。デジタルメディアの発達で詰め込めてしまうから。だからこそ、本当に好きなことにだけ時間を使いたいという思いも強い」
「大学生は真面目。授業に一生懸命出席していたのに、就職の履歴書PRに書かない。授業は"課されたもの"で自主的な活動ではないから、らしい」
「大学生は腰が重い。でも(クロス―のような)行事に誘うと、集団としては反応が悪いが、個別に誘えばちゃんと参加してくれる」
自分の世界が広がりにくい、今の若者。もちろん彼らだけのせいではありませんが。
だからこそ「心の"もやもや"、心に"引っかかるもの"を大切にしてほしい。それがあるから没頭できるもの、そこに本当の学びがある」と、特別支援の子供たちとのふれあいから導き得たお考えを述べられました。
質疑では「親として大学選びにどんなアドバイスをしたらよいか」「子どもに没頭できるものを持ってもらうために親はどうしたらよいか」などがあり、堤先生も「あくまでも私見ですが…」とユーモアを交えながら丁寧にお答えになっていました。
私もまた学校運営のヒントを得られる貴重な機会となりました。堤先生、父母の会様ありがとうございました。