校長 その日その日

Principal Day by day

校長 その日その日

 

2022/10/07

(10/7)5度目の宇宙飛行、その陰には…(後期始業式にて)

本日10月7日(金)は、本校の後期始業式でした。中高一貫部(中1~高3合同)の始業式で私がお話しした内容です。

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今朝のニュースで、若田光一さんの宇宙船が無事、国際宇宙ステーションにドッキング成功したそうです。日本人宇宙飛行士最多の5回目の宇宙飛行、半年間滞在の予定とか。

今日は若田さんの例から、私たちの学習姿勢やリーダーシップを学ぼうという話です。

若田さんの出身は知ってますね(生徒「埼玉です」)。そう、ここ大宮出身で、九州大学を出て、●●航空からJAXA(当時NASDA)、NASAへ宇宙飛行士候補者として登用されたんですね。

 

(英語学習のこと)

NASAでは、非常に高度なスペースシャトルのロボットアーム操作技術を習得、その腕を買われ国際宇宙ステーション建設にも関わったそうです。(下写真:今年の夏期ホームステイ時)

若田さんがまず宇宙飛行士の訓練で苦労したことは……そう英語です。訓練時、パイロットや管制官どうしで猛スピードで交わされる会話、しかも宇宙に関する特殊用語。「聞き取れない!!」

 

「分からないなら、分かるようになるしかない」と彼は訓練時にパイロットの会話を録音し、必死に「シャドーイング」をしたそうです。

 

同僚のNASA飛行士「訓練中、彼が後ろの席でブツブツつぶやくので『何しているのか?』と聞くと、『管制官とのやり取りを復唱している』。トップの才能がありながらまだ努力している、こいつはスゴイ

 

偉大な若田さんでさえそうなのですから、凡人の(皆さんごめん)私たちが、ちょっとやっただけで “英語できない”、とあきらめるのは早すぎる、ということです。

英語の単語やセンテンスを頭の中で組み立てずに自然に口に出るには、習慣化させるしかないんですね。

 

(リーダーとは)

NASAの訓練の一つに、探検行動訓練というのがある。数人でチームを組み、10日間ほどのサバイバル訓練。若田さんが思い出すのは、アメリカの4000m級の登山ミッションだそうです。

 

重い荷物、極限の環境下で全員無事帰るのが条件。だからお互い体調管理をし、荷物を持ち合ったりする。普通の登山と違って、1人だけ置いていくことはできない、全員帰還か、ダメなら引き返すしかない。

 

だから、優秀なリーダーはもちろん必要だが、ミッション成功のためには、自分一人だけが優秀でもダメ。メンバー人ひとりが、場面に応じてリーダーシップを発揮できるとともに、リーダーを支える・ついていく能力―そうフォロワーシップも大事なのだということです。

 

皆さんこれから、文化祭やプレゼン、高3生は大学入試が控えてますね。チームとして・個人として、最高のパフォーマンスを発揮するために、若田さんの英語学習やリーダーシップ・フォロワーシップの話が、大いに参考になると思いませんか。  中高一貫部の特色で、中1~高2で体系的に取り組んでいる探究活動

 

皆さんの後期が充実したものになることを願っています。