校長 その日その日
Principal Day by day
Principal Day by day
2024/04/10
おかげさまで、6日(土)中学校、8日(月)高校の入学式を無事終えることができ、本当に皆様ありがとうございました。
正直なところ、この時期は1年で最も校長の力量が試される(試されるほどの器でもないのですが)ので、少々疲弊します。
内容が全て異なる講話を、数日間で5~6本も展開しなくてはならないからです。
今年でいえば、❶全教職員への訓示(5日)、❷中学入学式(6日)、❸高校入学式(8日)、❹中高一貫部始業式(9日)、❺高校部始業式(同日)と続いたのですが、
❶は、校長の今年度の学校運営方針を教職員に明確に伝え、協力を得るために、細心の注意を払います。学校安全・組織の活性化がかかっているので、責任者であれば当然の重圧ではあります。
❷中学入学式❸高校入学式では、それぞれ「同じ話の使いまわし」は避け、その年オリジナルの話を用意するのが私のポリシーです。
毎年同じ話だと、聞き手(毎年入れ替わっているとしても)に陳腐に聞こえるような気がするのと、私自身の熱が入らないためです。
そもそも中学生・高校生では生徒も保護者も全く異なり、伝えたいことが根本的に違います。本校の建学の理念(愛 知 和)に、その時々の “鮮度のある話” を織り交ぜるのはなかなかテクニックがいるのですが、それが話し手の力量であり、「人に話を聞いていただく」うえで最低限の義務ではないかと。
市販の「校長の式典講話本」もありますが、前述のとおり他人の考えた話に自分の魂は入らないので、ほとんど参考にしません。
↓ 原稿に目を落とすときもありますが、極力見ないようにしています
さて❹一貫部始業式❺高校部始業式こそ、腕の見せ所。教壇を降りてしまった私の生徒たちとの貴重な接点です。「新年度もがんばりましょう」程度では校長失格です(自分でハードルを上げていますね)。
今年はちょうど、4日のNHKwebニュース※で「米政府が “月の標準時” を決める準備をしている」というニュースがあったので題材にしました(以下概略)。
――面白いニュースだけど「月の標準時」?地球と月では時間が違うって、なぜでしょう(生徒:相対性理論?の声)そう、月は重力が小さいから、地球より時間が速く進むのだそうだ。
恐らく、アメリカが他国に先駆けて再び、月をめぐる宇宙開発の主導権を握りたいのが真意だと私は思う。
ではなぜ、時間を管理できると主導権を握れるのか? それは歴史が語っている。
古来、王朝が時間を支配することは、全宇宙を支配することとと同義だった。民を使役する際や、農耕に不可欠だったからだ。時間の把握は国家権威の象徴だったのだ。
古代中国では、朝貢に来た周辺国に中国の「暦」(カレンダー)の使用を強制した。日本もそれを授かった一国。
そのもとで日本の指導者も、古くは卑弥呼・7世紀の天智天皇・江戸幕府…と、時間の支配に腐心した。
さて皆さんは、「自分の時間」を「自分で支配できて」いるか? 他人や他の物体(スマホなど)に支配されていないか? 自分が自分の支配者になれた人が、1年間の勝者になるに違いない――
――直近の話題・生徒の興味関心・学校生活の励まし…これを絡めるのが私の鉄則。今回は冒頭は理系生徒を、後半は文系生徒を意識し、生活指導にも絡めて…のつもりでしたが、結論はありきたりでしたね(笑)。
生徒に響いただろうか…最後はいつも反省。ただ教頭や職員が「(準備)大変ですよね」と理解を示してくれるのが、唯一の救いではあります。
※(外部リンク)NHKニュースWEB「米政府 月の標準時を策定準備」