校長 その日その日
Principal Day by day
Principal Day by day
2022/05/14
14日(土)、高1・2生対象の「愛知和ラーニング」集会がありました。愛知和ラーニングとは、高校部の土曜「総合的な探究の時間」でおこなう探究活動で、約50講座から生徒が自主的に選択し学ぶものです。今日の集会は講座の選択に関するガイダンスでした。
『英語の発音をキレイにしてみよう!』『世にも奇妙な漢文』『映画グレイテスト・ショーマンからみる差別』『血液を用いた実験』『医療系志望者へ向けた教養講座』などの教養系。
『野外活動入門』『ピックルボールに触れてみよう』『ハンドボール入門』などスポーツ系。
いずれも教員が自分の専門性(第2の専門性?)をもとに開講、生徒も発表や作品制作などに取り組んでいきます。4年目の今年もさらにユニークな講座がラインナップされたなぁと感じます。
T教頭(愛知和ラーニング責任者)「君たちの時代は、非常に変化の激しい時代。企業の寿命は30年といい、今ある会社は失くなっているかもしれない」
「単に何か知識を持っているだけではダメで、新たな価値を創造できることが求められる」
「そのために欠かせないのがリベラルアーツ※です。愛知和ラーニングはいわば大宮開成流のリベラルアーツなんです」
「故スティーブ=ジョブスが『アップル社はテクノロジーとリベラルアーツの交差点にある』といったように、グローバル社会で生き残っていくために必須の教養です」
確かに私(松﨑)も、大学での専攻は考古学でしたが、一般教養で選択した「文化人類学」、レヴィ=ストロースが云々…は、いまだによく覚えています(確か、秋田のナマハゲや九州~南西諸島のトシドン、パーントゥなどの神まつりは、広く東南アジアにも共通する民俗だと学んだ気がしますが、違ったらごめんなさい)。
アジアはつながっていることを実感させてくれた、自分を人間的に豊かにしてくれた学びの一つだと、今更ながら感謝しています。
「“役に立つ”学び」は否定すべき概念ではありませんが、何が “役に立つ” かは、後々分かるもの。
日頃の授業はどうしても大学入試対応の学びになりますが、一方でこの愛知和ラーニングにより、将来に「あのときの…あれか!」と自己の内面的な充実をかみしめてくれる瞬間があることを願っています。
※語源は古代ローマ時代の「自由七科」。「文法」、「修辞学」、「弁証法(論理学)」、「算術」、「幾何」、「天文」、「音楽」 をさし、奴隷ではなく自由(リベラル)市民として生きるための教養とされた。