校長 その日その日

Principal Day by day

校長 その日その日

 

2022/05/03

(5/2)「今なんどきだ?」笑えることの幸せ

5月2日(月)、本校は芸術鑑賞会を実施しました。会場は川口リリアホール、今年は「学校寄席」(よせ)、落語の鑑賞会でした。

高座に上がられたのは柳家き三郎※・桂かい枝・林家二楽・瀧川鯉昇の4師匠でした。

※きは七を3つ重ねる

 

最初の柳家き三郎師匠。「落語は顔・体の向きで人物を演じ分ける」「扇子や手拭いであらゆる物を表現できる」などの説明とともに、いつの間にか江戸の下町庶民をほうふつさせる滑稽噺にぐいぐいと惹き込まれていきました。

桂かい枝師匠は、一風変わった「英語落語」。師匠はこれまで世界各国で落語を披露されており、そのエピソードとスクリーンに映し出された写真に、会場は揺れんばかりの大爆笑!

英語によるネタもまさに「落語」そのもので、生徒たちは始終笑いどおしでした。2階席の私も(周囲に人が少ないのをよいことに)生徒以上に声を上げて笑っておりました。(ある高3生「英語が聞き取れず笑えなかったらどうしよう」と心配していたとのこと)

 

林家二楽師匠は色物として「紙切り」。軽妙なトークで沸かせながら、瞬く間に某アニメキャラクター(生徒リクエストに即興で応じた)を切り抜かれ大拍手。今日(3日)、その一作が職員室の机上で私を見上げ微笑んでいました。

 

最後の瀧川鯉昇師匠は、定番の「時そば」をご披露。中高生に馴染みやすいようアレンジが加えられながら、「今なんどきだ?」のオチを生徒たちはしっかり受け止め、最後まで正統な落語の笑いを堪能しました。

 

生徒以上に、私もこの日を待ち望んでいました。コロナ禍や国際紛争。心が乾き胸が塞いでしまいがちな昨今だけに、大口を開けお腹を抱えて笑えることの幸せを感じました。人を貶めるのではなく「笑ってよい」笑い、先人の知恵・落語に、心から感謝!です。

師匠の皆様、本校のために楽しいひと時を、本当にありがとうございました。また入場整理や会後の忘れ物確認などにあたってくれた生徒会の皆さんもありがとうございました。

 

本校の芸術鑑賞会は、新中1・高1生歓迎の意味も含めて、毎年この時期に行われています。テーマも年によって音楽鑑賞・演劇・古典文化などさまざま。1年後が今から楽しみです。