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図書委員セレクト

~新聞書評から図書館へ~

2022/06/06

「ペンギンの憂鬱」アンドレイ・クルコフ/(新潮社)

選書者

高2・A

【選書理由】

憂鬱症のペンギンと暮らすウクライナの小説家が新聞の死亡記事を書きながら生計を立てているが…

ウクライナ情勢下で、このような内容の作品は、現在の社会問題を考えるよい機会になると思ったから。

【内容説明】

恋人に去られた孤独なヴィクトルは、憂鬱症のペンギンと暮らす売れない小説家。生活のために新聞の死亡記事を書く仕事を始めたが、そのうちまだ生きている大物政治家や財界人や軍人たちの「追悼記事」をあらかじめ書いておく仕事を頼まれ、やがてその大物たちが次々に死んでいく。舞台はソ連崩壊後の新生国家ウクライナの首都キエフ。ヴィクトルの身辺にも不穏な影がちらつく。そしてペンギンの運命は…。欧米各国で翻訳され絶大な賞賛と人気を得た、不条理で物語にみちた長編小説。